




9/6(日)、譲渡会の朝に「猫さんが倒れている」とご連絡をいただきました。
ちょうど譲渡会に参加する猫さんたちを移動している最中。
幸いにも倒れている猫さんのいる場所から車で5分ほどのところにいたため、すぐに向かいました。
そこにいたのは溝蓋の隙間に両足が入ったまま倒れている、ガリガリに痩せた黒猫さん。
右耳には耳カットがあり、地域猫として生きてきた男の子だと分かりました。見た感じはそれほどシニアにも見えないのに、両手で抱き上げると、あまりにも軽い。まるで空気のような身体でした。
最初に目が合ったとき、少しだけ首を持ち上げ小さく「ニャー」と鳴いてくれました。しかしその後は自分で動くこともできず、病院が開くのを待ってすぐに受診をしました。
この子の体重は、わずか2.1kg。
オスの成猫にしては限界を超えていました。
獣医さんの見立てでは、1~2か月ほどまともにご飯を食べられていなかった可能性が高いとのこと。痩せ方がひどく、血液検査すらできない状態でした。
補液をしてもらい、「また明日、生きていたら午前中に連れてきてください」との言葉。
「生きていたら」という言葉から、この子の身体がどれほど追い込まれているのかを痛感しました。
譲渡会の間は暖かくして、できるだけゆっくり休めるように。
時折様子を見に行っても少し眼球が動くくらいで、身体は冷たく固くなってきていて、呼吸をしているのか何度も確認するほどでした。
譲渡会が終わった後は、代表の家へ。
夜になると補液のおかげか少しだけお顔を上げるようになり、シリンジであげたペーストも「ごっくん」と飲み込めました。
ほんの少しでも食べることができたことに、まだ希望を捨てたくない気持ちでいました。
けれど、深夜3時頃。
静かにお空へ旅立ちました。
まだ若かったであろう男の子が、1~2か月もの間まともにご飯を食べることができず、最後には餓死してしまったことが本当に残念でなりません。
何があったのかは分かりません。何かが起こって餌場へ行けなくなったのか、餌やりさんがいなくなってしまったのか、新しい餌場も見つけられなかったのかもしれません。
原因は分からないままです。
この子がいた地域は、トラックが通る大きな幹線道路の近くです。
今年の春には、幹線道路を渡った向かい側で十数匹のTNRを行い、少なくない地域猫さんたちに餌やりをしてくださっている方も数名いる地域でした。
それでも、この子は最後にひとり。
食べることも、動くこともできない身体で、外の世界で最期を迎えようとしていました。
もっと早く出会えていたら。
もっと早く気づくことができていたら。
そう考えると、悔しさは消えません。
それでも最後の時間だけは、ひとりぼっちで外で旅立つことにはなりませんでした。暖かい場所で、人の手に包まれて最期を迎えられたことが、この子にとって少しでも救いになっていたらと思います。
ご連絡をくださった方、この子を見つけて知らせてくださって、本当にありがとうございました。
どうかお空では、もうお腹を空かせることなく、暖かい場所でゆっくり休んでね。
次はおうちの子になって、お腹いっぱい食べよう。

